子育てをしながら、ライターになった

--まなふくさんは、なぜライターを始めたのですか?
話すと少し長くなるのですが…。私の場合、もともと小学校低学年の頃から作文を書くのが大好きだったんですよね。
高学年になると、パソコンで日記を書くようになって、中学生になるとネットで文章を発信するようになりました。
その後、高校を卒業して早めに結婚・出産をしたあとも、ブログで趣味や私生活の発信を続けていました。
--もともと文章を書くことが好きだったんですね。
そうなんですよ。でも、慣れない家事・育児で忙しい毎日を送るうちに、だんだんと文章を書くモチベーションが落ちていってしまって。
そんなときに、今では「ステルスマーケティング」に該当してしまうと思うのですが、ブログで商品紹介をすると現品やQUOカードなどがもらえる仕組みがあることを知ったんです。
「好きなことをして報酬がもらえる!」と思い、また時間を作ってはブログを更新するようになりました。
--それはいつ頃のお話ですか?
もう15年以上前の話になりますね。だから、テキストコンテンツで報酬を得るという経験は、かなり昔からしていたことになります。
その後、クラウドソーシングサービスが日本で展開され始めた流れに乗って、2013年からWebライターを名乗るようになりました。
2025年で、12年目になりますね。
--だいぶ古株というか、ベテランなのでは?
それが…歴は長いのですが、4人の子どもを産んで育てながらのライター業だったので、みなさんがイメージするような大きな経歴はないんですよ。
業界の大波には乗れず、コツコツと仕事をこなしていくスタイルでした。
--もっと働きたい!稼ぎたい!みたいに思いませんでしたか?
もちろん、そう思うときもありましたよ。でも、保育園を利用せずに家で子どもと過ごしながら収入を得られるメリットの方が大きいと判断しました。
例えば、急に子どもが体調を崩して看病が必要になったときでも、欠勤連絡を入れずに家で仕事ができるじゃないですか。それに、通勤時間がゼロなので「今だ!」というタイミングですぐに仕事に取りかかれる。
そういう働き方が、自分と家の状況にはとても合っていたんです。
現在も育児とライターを両立中

--今は子育ても一段落し、本腰を入れて働けるようになりましたか?
それが…末っ子が小学校に上がり、「いよいよ本格的にライターとして仕事ができる!」と思ったのですが、ちょうどその時期に長子が不登校になってしまい、ほぼ毎日家にいる状況になったんですよ。
もちろん、未就園児が家に居た頃よりは自由に仕事をさせてもらっていますが、定期的な目配りや声かけは必要なので。
だからこそ、ライティングに熱中しすぎないよう、工夫しながら働いています。
--長年ライターを続けてきた理由はなんですか?
先ほども少しお話ししましたが、やはり、いつでも子どもに合わせて動けるように調整しやすいことが、一番大きな理由ですね。
それに、私は人の役に立てると自分も嬉しくなるので、クライアントの利益だったり、読者にとって有益な情報が提供できたりするライターの仕事は、とても楽しくてやりがいも感じています。
--子育てとライターの仕事を両立する工夫はありますか?
ずっと家事・育児を第一優先にして、その次にライターの仕事をするという働き方をしてきたので、基本的に納期にはかなり余裕を持たせてお引き受けするようにしていました。
だからこそ、「時間がかかってもこの人に依頼したい!」と思ってもらえるようなクオリティを保つことを、常に意識して書いています。
あるとき、何度か続けて納期の調整をお願いしてしまったクライアントに、申し訳ない気持ちが込み上げてきて…。謝罪のメッセージを送ったのですが「多少なら待てます。まなふくさんにお願いしたいんです」とお返事をいただいたときは、本当にめちゃくちゃ嬉しかったですね。
--納期を落としてしまうことも度々あったりするんですか?
いえ、それは一度もないんですよ。どうやら根が真面目らしくて。長めに納期を設定してもらっても、早ければ1週間前、遅くても3日前には納品していました。
最近は、そこまで余裕を持った納期をお願いすることは少なくなってきましたが、それでも早めに終わらせておかないと、私自身が不安になってしまうんですよね。
でも、ライターって納期やレギュレーションを守ることで、自然と信頼が積み上げられていく仕事じゃないですか。だから、この性格で良かったなと思っています。
これからの展望も視野に入れつつ働く

--今後、ライターとしてどんな仕事をしていきたいと考えていますか?
これからも、クライアントや読者の利益につながる記事を書いていきたいと思っています。
サーチエンジンやAIへの最適化も、Webライターとしての基礎スキルとして欠かせませんが、その先のコンバージョンも意識した文章をしっかりと書いていきたいです。
--そのために必要なことは何でしょう?
読みやすさと、読者の感情を動かすことじゃないかなと思っています。
実は最近、オフラインで地元のライターが集まる交流会を運営させてもらっていて、そこでインタビュー記事に初挑戦したんですけど…これがめちゃくちゃ面白かったんですよ。
対話を通じて相手の想いを引き出し、それを「どんな人に伝えたいのか」を意識しながら文章にしていく。
これがWeb記事でもできたら、もっと訴求効果が高まるんじゃないかなって思っています。
--それは楽しみですね!
はい。私は事業者として、ライターのほかにもデザインやハンドメイドの仕事もやっていて…すべてに共通しているのは、「好きで、得意なこと」しかほぼやっていないということ。
でも、それがいちばん効率的だと思っているんです。
だから、やりたいことを実現したい方や、自分に合った働き方を模索している方の応援もしていきたい。もちろん、私自身もまだまだ模索中の身ではありますが…。
「私にできることが誰かの役に立つ」、そんなサイクルを回しながら、これからも積み重ねていきたいと思っています。
この記事を書いたライター

まなふく
4人の子育てをしながらライターとして働く個人事業主。分かりやすく読みやすい文章を書くことが得意です。また、情報だけでなく、クライアントの『想い』を伝えられる記事づくりにも挑戦中。ものづくり全般が好きで、各種デザインやハンドメイド...